株式会社シンク、自治体システム標準化に対応した統合滞納管理システム

「THINK CreMaS Advance(シンク クレマス アドバンス)」を提供開始

納税率アップと自治体業務の効率化で自治体DXに貢献

 

両備システムズグループの一員である株式会社シンク(本社:福岡県福岡市、取締役社長:丸山 秀明、以下 当社)は、全国の市町村など自治体向けに滞納管理システムを提しており、現在373団体の自治体に導入済みです(導入数でシェアトップ)。
このたび、2024年~2026年にかけて全国1,741の自治体が一斉に主要20業務のシステムをデジタル庁が進めるクラウドサービス(ガバメントクラウド)へ移行する「自治体システム標準化」へ対応した新バージョン「THINK CreMaS Advance」を2024年10月1日より提供開始します。

■背景

(1)地方税の滞納状況

全国の地方自治体は特別徴収実施率の向上や業務のシステム化など多くの取り組みにより徴収率はこの10年間で約4%向上し、令和4年度の市町村税の徴収率は99.4%となりました。

なお、年間約1,419億円(2022年度)の地方税が滞納されている状況です。

 

出典元:総務省「令和4年度 地方税滞納等額等及び徴収率」

https://www.soumu.go.jp/main_content/000927772.pdf

 

(2)滞納整理とは

税や料金などが納期限までに納付されなかった場合、自治体により「滞納整理」と呼ばれる一連の業務が行われます(詳細は下図を参照)。この「滞納整理」業務は、滞納者一人ひとりにそれぞれ事情があり、さらに個々の手続きが非常に複雑であり、業務を担当する徴収職員の業務負荷は非常に大きなものとなっています。

           滞納整理の流れ(仙台市ホームページより引用)

出典元:仙台市ホームページ

https://www.city.sendai.jp/choshukikaku/kurashi/tetsuzuki/zekin/nofu/tainoseiri.html

 

(3)シンクの滞納管理システム開発の経緯

当社は1990年代初頭に、福岡県内の自治体の訪問徴収業務を受託し、実際に徴収職員が行っている業務の一部を行い、その業務負荷を実体験した経験を持っています。この経験を基に、現場目線での使い勝手にこだわった滞納管理システムを開発し、2010年にはトップシェアを達成するまでに成長してまいりました。

現在当社では、「払わない人」・「払えない人」の双方をカバーすることを目指し、地方自治体の税金や債権の滞納を減らすだけでなく、そこに暮らしている方々の生活改善を手助けするサービスまで提供しています。

 

 

■新バージョン「THINK CreMaS Advance」について

現行版の「THINK CreMaS Cloud」を機能強化し、自治体システムの標準化へ対応させた最新版パッケージです。デジタル庁が定める機能要件に100%適合しています。

当社システムは、約30年前に取締役社長の丸山が自治体職員とともに徴収業務に携わった現場体験を随所に注入しています。

              THINK CreMaS Advanceの特長

 

 

              THINK CreMaS Advanceの機能一覧

 

 

■今後の展望

中期戦略として大きく二つの目標を定めています。

第一に、2025年度(2026年3月)までに「THINK CreMaS Advance」を現在の導入数370団体から倍増する約700団体に対して着実に導入を進めてまいります。

第二に、生活に困窮する住民が納税できるようファイナンシャルプランナーの目線で生活改善の提案をするシステム「THINK ReLIFE」について、約7,000件の相談実績をAIに学習させることで機能強化を実現し、導入数の拡大を目指します。

 

■補足:自治体標準化について

正式名称は、「地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化」です。

「全ての地方自治体(市町村等)の基幹系20業務システムを、令和7年度(2025年度)までに、ガバメントクラウドを活用した標準準拠システムへの移行を目指す」というもので、令和4年(2022年)10月閣議決定されました。

情報システムの運用経費等について、「平成30年度(2018年度)比で少なくとも3割の削減を目指す」(※3)が目標とされています。

 

(※3)出典元:デジタル庁「地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化」

https://www.digital.go.jp/policies/local_governments/